40坪の土地、家で実現できる間取りは?施工事例とあわせて紹介

40坪は4人家族なら最適な間取りになる住宅の目安になる広さです。しかし、40坪という限られた土地のため「子どもの成長を見越した間取りにしたい」「老後も安心して暮らせる設計にしたい」など、さまざまな理想や希望があります。
このように、理想的で後悔しない間取りの家を建てたい、と考えれば考えるほど迷いは深くなるでしょう。
この記事では、40坪の土地に建てられる家の広さなどを説明し、40坪で4人家族が快適な生活を実現できる間取りについて説明します。また、施工事例も紹介するので参考にしてください。
目次
40坪の土地で建てられる家の広さは?
総二階、部分二階、平屋の特徴は?
40坪で建てる家の間取りや広さは?
40坪の土地なら吹き抜けやアイランドキッチンも可能
40坪台の家の施工事例・間取り
まとめ
40坪の土地で建てられる家の広さは?
40坪は、㎡(平方メートル)で表すと約132㎡の土地です。
国土交通省の資料「住生活基本計画(全国計画)における誘導居住面積水準及び最低居住面積水準」では、世帯人数ごとで目指したい戸建て住宅の「床面積」の目安値が提言されているので参考にしましょう。
2人以上の世帯において目指したい広さは「25㎡×世帯人数+25㎡」と推奨されているため、4人家族では125㎡=約40坪と考えることができます。(注記:一般型誘導居住面積水準の場合)
幼い子どもは3歳未満で0.25人、3歳以上6歳未満で0.5人、6歳以上10歳未満で0.75人として算定するため、例えば子どもが3歳と1歳の4人家族であった場合「25㎡×2.75人+25㎡=約94㎡」となります。
しかし、住宅を建てるには、さまざまな法規制限があるので、注意が必要です。具体的な例で言いますと、40坪の土地があるとしたら40坪の広さの建物が建てられるわけではありません。それは、「建蔽率」という制限がある為です。建蔽率とは土地面積に対しての建設面積の割合で、防災や風通しの観点から建設基準法で定められている法律です。地域などにより割合に違いはありますが、土地の広さに対して30?80%の間で定められています。
したがって、40坪(約132㎡)の土地では、12?32坪(約40?106㎡)が建物面積範囲です。
(注)「建築面積」とは、建物の壁や柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積を指しますので、延床面積とは異なります。
総二階、部分二階、平屋の特徴は?

戸建住宅で大切なのは家の構造です。ここでは、総二階、部分二階、平屋、それぞれの特徴やメリットなどを紹介します。
総二階
家の1階と2階の作りがほぼ同じで面積もほとんど等しい構造の建物を総二階と呼びます。複雑な建物ではなく通し柱や梁などシンプルな構造なため耐震性に優れ、コストを比較的抑えられることも特徴です。
【総二階のメリット】
・耐震性が高められる:シンプル構造なので壁や柱が合わせやすくバランスが良い構造。
・コストパフォーマンスが良い:外壁がフラットなので材料費の節約が可能。構造が単純なため工期も比較的短くできる。
・侵入など防犯面にも期待できる:1階に屋根がないため2階への侵入に対し防犯性が高い。
部分二階
1階よりも2階が小さい構造の家を部分二階と呼びます。リビングや客間などメインとなる部屋を1階に集め、2階には寝室や子ども部屋などプライベートルームにするのが特徴です。
構造だけではなく部屋のスペースにおいても、リビングを広くするため2階よりも1階が広くなります。
【部分二階メリット】
・間取りの工夫ができる:1階と2階の機能性を分けたい場合やコストを抑えるため1階を広くして2階を狭くするなど間取りの工夫が可能。しかし、コストダウンには外壁の面接や凹凸などを考慮する必要があるので注意が必要。
平屋
1階建ての構造でワンフロアにリビングや寝室などがあり、生活のすべてを行える家を平屋と呼びます。平屋は居住人数もよりますが、ある程度の広い敷地に向いているのが特徴です。
【平屋のメリット】
・バリアフリーにできる:家の中の凹凸は、2階建てでもなくせます。階段が無くなるのが大きなポイント。老後の生活環境を考慮した場合も2階がないため階段の上り下りの必要がない。
・生活導線を作りやすい:上下の移動がないため生活しやすい環境。洗濯機は1階なのに干すために2階へ行く、2階の掃除をするため掃除機を持って階段を上り下りするなどの必要がない
・構造が安定している:2階からの荷重がないため建物の構造は安定し、高い耐震性がある。
・メンテナンスコストを抑えやすい:外壁点検や補修などでも大規模な足場を組む必要がないため、コストの節減につながる。2階まで配管類を取り回す必要がないためメンテナンス作業に時間もかからず工期も抑えられる。
40坪で建てる家の間取りや広さは?

40坪で建蔽率50%の土地に家を建てる場合の具体的な例を紹介します。ここでは、父と母、子ども2人の4人家族のケースで考えてみましょう。
40坪で建蔽率が50%ということは、建物には20坪が使えることになり、容積率(建物の延床面積の敷地面積に対する割合)が100%なら1階と2階で延床面積は40坪になります。
1階はリビングとダイニング、キッチンを合わせて9坪、お風呂と洗面所で3.5坪、トイレは0.5坪、玄関は2坪で合計14坪。2階は子ども部屋と夫婦の寝室で8坪、階段や廊下5坪、収納に2坪使って14坪になります。これで1階と2階の合計で28坪です。
さらにロフトを設けることで収納スペースを増やせたり、子どもの遊び場にできたり工夫することもできます。また、1階部分の残り6坪を利用して車庫の設置も可能です。
40坪の土地なら吹き抜けやアイランドキッチンも可能
リビングに空間的な広がりを取り入れるなら、吹き抜けを取り入れる方法も効果的です。
吹き抜けを活用すると天井が高くなり、リビングに狭さを感じず開放感を演出できます。
また玄関のアプローチスペースを短くしてLDKスペースを広げ、アイランドキッチンを設置する方法もあります。アプローチや庭スペースは小さくなりますが、アイランドキッチンを設けることでリビングダイニングを広々と使うことが可能です。
吹き抜けとアイルランドキッチンを合わせれば、より開放感を演出できるでしょう。
40坪台の家の施工事例・間取り
ここからは、40坪前後の敷地面積で北辰工務店が実際に施工し紹介している事例や間取り情報を載せていきます。家族構成などの情報もあり、わかりやすくイメージできるので参考にしてください。
統一感のあるインテリアが魅力の家
所在地:埼玉県さいたま市
家族構成:ご夫婦+お子様1人
敷地面積:139.04㎡(42.06坪)
延床面積:100.19㎡(30.31坪)
ナチュラルなテイストがお好きなご夫婦が木と白のイメージで整えた内観は統一感がある素敵な空間に。お引き渡しとほぼ同時期にお生まれになったお子様と共に穏やかな暮らしを送る住まいです。


▶施工事例|統一感のあるインテリアが魅力の家
吹き抜けと白インテリアで明るい家
所在地:東京都足立区
家族構成:夫婦+子ども2人
敷地面積:131.97㎡(39.92坪)
延床面積:135.59㎡(41.02坪)
間取り:4LDK
白のインテリアを基調とした内観は洗練されていて、上品さがあります。吹き抜けから差し込む光がインテリアの白と調和し、明るさもアップ。対面式キッチンで家族の会話も増えそうです。
▶施工事例|吹き抜けと白インテリアで明るい家
ハコの家~cube style~
所在地:埼玉県蓮田市
家族構成:夫婦+子ども2人
敷地面積:161.35㎡(48.81坪)
延床面積:126.5㎡(38.26坪)
間取り:3LDK
吹抜けの開放感と太陽の温もりがリビングに降り注ぐ気持ちの良い空間です。リビングからはテラスに出ることも可能。部屋ごとに異なるアクセントクロスを取り入れ、建具やインテリアの細部までこだわっています。
▶施工事例|ハコの家~cube style~
木漏れ日の家
所在地:埼玉県所沢市
家族構成:夫婦+子ども2人+両親の3世帯
敷地面積:101.97㎡(30.85坪)
延床面積:155.93㎡(47.17坪)
間取り:2DK+3LDK
にぎやかな7人家族が暮らす3階建ての二世帯住宅。ビルドインガレージにすることで狭い敷地でも車を2台置けるようにしています。子世帯のリビングはカフェ風にし統一感のあるおしゃれな内観です。
▶施工事例|木漏れ日の家
リゾートスタイル カリフォルニア風住宅
所在地:埼玉県さいたま市
家族構成:夫婦+子ども1人
敷地面積:133.21㎡(40.3坪)
延床面積:105.16㎡(31.81坪)
間取り:3LDK
海が大好きな夫婦がモデルハウスで気に入ったデザイン・スタイルを取り込んだカリフォルニア風の家。キッチンはあえて1段下げ、座っている人と目線が合う工夫がされています。木材のあたたかな雰囲気やペンダントライトと一緒に吊り下げた植物が優しい空間を演出しています。
▶施工事例|リゾートスタイル カリフォルニア風住宅
トラッドスタイルハウス
所在地:埼玉県さいたま市
家族構成:夫婦+子ども2人
敷地面積:150.18㎡(45.43坪)
延床面積:115.93㎡(35.07坪)
間取り:3LDK(将来は4LDKへのリフォームを想定)
内部はこだわりのインテリアがキチンと収まるように計算され、色合いが統一された落ち着いた空間。趣味のアクアリウムが本格的に楽しめるように床の構造を補強しています。将来は4LDKにリフォームすることも想定した造りになっています。
▶施工事例|トラッドスタイルハウス
掘りごたつのある家
家族構成:夫婦+子ども1人
敷地面積:148㎡(44.77坪)
延床面積:107.65㎡(32.56坪)
間取り:3LDK
リビングとつながっている和室には掘りごたつがあり、玄関土間から和室に直接顔が出せる間取りです。和室の天井は梁を表しにしたスタイルで、天然の木の木目に温かみが感じられます。また、リビングには大きな窓があり天然無垢の床に落ちる太陽が温かさを生み出しています。
▶施工事例|掘りごたつのある家
縦と横のラインが素敵なお家
所在地:茨城県古河市
家族構成:夫婦+子ども2人
敷地面積:161.73㎡(48.92坪)
延床面積:143.96㎡(43.55坪)
間取り:4LDK
木質感を全体に出しながら格子と梁で縦と横のラインを組み合わせています。下開口のサッシはカーテンをサッシより大きく取り、さらに広くみせる効果も。ダイニングからリビングに続く長いカウンターは腰かけにちょうどいい高さです。
▶施工事例|縦と横のラインが素敵なお家
高級感のあるゆったりリビングの家
所在地:東京都足立区
家族構成:夫婦+子ども2人
敷地面積:157.15㎡(47.54坪)
延床面積:140.67㎡(42.55坪)
間取り:5LDK+S
家族の生活スタイルを考慮し、部屋の配置や玄関からのアプローチを工夫しています。
室内は高級感がありながらやわらかい雰囲気を演出。玄関までのアプローチには石材の壁が用いられ、重厚感があります。寝室には調湿機能のあるアクセント壁材を使用し、快適性を高めました。
▶施工事例|高級感のあるゆったりリビングの家
まとめ
40坪の土地は工夫次第で実用性のある魅力的なマイホームが建てられます。施工例で紹介したように、同じくらいの面積であっても施主の趣味や個性をたっぷりと取り入れるのも楽しいでしょう。
家づくりでは理想や希望などイメージはできても、どうすればイメージどおりの家になるのか疑問や不安はつきものです。後悔しないためのマイホームづくりは、プロへの相談が必要です。北辰工務店なら、オンライン相談にも対応しています。家づくりを検討するなら、施工実績豊富な北辰工務店へ相談してみてはいかがでしょうか。