外観や間取りでコストを抑えた三階建て住宅【千葉県】
三階建て住宅は家族が多い方、狭い土地に家を建てたい方には魅力的ですが、二階建てや平屋に比べて建築費用がかかってしまう傾向にあります。今回は三階建て住宅がなぜ建築費用がかかるのかに加えて、外観や間取りでコストを削減する方法を紹介します。

三階建て住宅のコストが膨れ上がるのは、1.耐火・防火関連の規定が増える、2.構造計算関連の規定が増えるという2つの法的な仕様が厳しくなるためです。
これらそれぞれの規定に沿うために、仕様や設備を準備する必要があり、その結果三階建てはコストがかかってしまいます。
三階建ては頑丈な地盤が必要?
三階建ては、二階建て、平屋に比べて建物が重たくなるため、頑丈な地盤が必要です。千葉の場合、2011年に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の影響で、千葉市美浜区では液状化が多数発生しました。
内閣府による「ゆれやすさマップ(千葉県)」では、表層地盤のゆれやすさについて試算されています[注1]
[注1] ゆれやすさマップ(千葉県) 内閣府

外観や間取りでコストを抑える5つのポイントとは?
二階建て、平屋よりも建築費用がかかる三階建て住宅ですが、外観や間取りに工夫を凝らすことで、コストを抑えられます。
シンプルなデザイン、床面積の減少などが方法として挙げられるため、それが自分のライフスタイルに適しているかを確認しましょう。
1. シンプルな形の家にする
建設費用を抑えるには、外観がシンプルな家にしましょう。
複雑な構造、形状の場合、柱や壁の面積が増えるのに伴い、工事も複雑化して、費用がかさんでしまいます。また、複雑な工事には人が必要になるため、人件費も高騰してしまいます。
2. 床面積を減らす

床面積を減らすというのも、三階建ての施工費を抑えるのに効果的です。床面積とは、実際に工事を行なう箇所を指します。
たとえば、三階まで60㎡の床面積で建てられた三階建てと、二階までは60㎡でありながら、三階だけ30㎡の三階建てでは、後者の方が建設費用は大きく抑えられます。
また、二階+ロフトのように実質三階建てにすることでも床面積を減らせて、施工費を下げられます。
3. キッチンダイニングにする
キッチンとダイニングを繋げればコスト削減に期待できますが、キッチンとダイニングを仕切る場合、壁が必要になります。
しかし、キッチンとダイニングが繋がっていれば壁の費用がかかりません。さらに、キッチンとダイニングの移動もスムーズになり、生活動線が確保できます。

4. ビルトインガレージは耐震性が求められるため費用があがる
建物の中にガレージを設置する、ビルドインガレージは車やバイクにインテリアとして魅力を与えます。
しかし、ビルドインガレージは一階の耐震性を高める必要があり、建築費用も高くなってしまいます。
5. バス・洗面台・トイレの設置箇所をまとめる
バスや洗面台、トイレの設置箇所をまとめれば、排水管を延ばす必要がなくなり、材料費と工事費が抑えられます。
また、各階にトイレを設置するのではなく、設置箇所を限定すれば、コスト削減が図れます。
三階建ての注文住宅

三階建て住宅は床面積を有効に使えるだけではなく高さがあることがメリットとして挙げられます。
三階部分に屋上庭園や遊び場をつくることで有効的に利用できます。吹き抜け、バルコニーを設ける間取りで日照・風通しの良い住宅になります。
三階建て住宅は、防火や耐震の観点から、二階建て、平屋よりも建設費が高くなってしまいます。これら費用の発生は防げませんが、外観や間取りで発生する費用は、工夫ひとつで抑えられます。
建設費用の削減には、工数や人件費がかからないシンプルなデザインの家にしたり、床面積を減らしたり、キッチンダイニングにしたりと、施主のアイディアが欠かせません。
自分たちライフスタイルや生活パターンなどを一度見直し、洗い出してから、建築に臨みましょう。
