30坪の間取りを広く見せるポイントは?

家を建てようと検討しているものの、坪数によってどのような家が建てられるのかは、具体的にイメージをしにくいのではないでしょうか。
住宅には総二階、半平家(部分二階)、三階とさまざまなタイプがあります。それぞれメリットが異なるため、ライフスタイルや家族の希望にあわせて住宅を選ぶことも大切です。
この記事では、30坪の土地で建てられる家の広さについて詳しく解説します。30坪の土地にはどの程度の広さの家が建てられるのか、間取りのイメージや相場、住宅の種類ごとのメリット、実際の間取り事例などについて紹介します。
あわせて家を広く見せるための工夫についてもみていきましょう。家を広く見せるコツとしては、広い部屋を設ける、天井を高くする、吹き抜けを利用する、収納スペースを工夫して家具を減らすなどが考えられます。具体的なコツや工夫できるポイントの詳細についても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
30坪の土地で建てられる家の広さは?
30坪で建てる家の間取りや広さをイメージしよう
二階建てと平家、どっちがいい?
30坪で建てる家の相場は?
30坪の家の間取り事例
家を広く使う・見せるポイントは?
30坪にこだわりを詰め込める工務店・ハウスメーカーを探そう
土地面積から構築する理想のマイホーム
発注に際しての注意点
30坪の土地で建てられる家の広さは?
住宅を建てる際には、法律で定められたさまざまな条件をクリアする必要があります。今回はひとつの例として「建ぺい率(建蔽率)」についてご説明します。
建ぺい率(建蔽率)とは、その土地の広さに対して何%の割合まで建物を建てられるかを表した数値です。
土地が30坪あったとしても、30坪いっぱいに住宅が建てられるわけではなく、定められた建ぺい率(建蔽率)に応じて建てられる家の広さが異なります。
土地にはそれぞれ用途が定められており、用途ごとに建ぺい率(建蔽率)が異なります。自治体によっても異なるため、建築予定の自治体の建ぺい率(建蔽率)を事前に確認することが重要です。
家を建てられる面積は「土地の坪数×建ぺい率(建蔽率)」で求められます。建ぺい率(建蔽率)が60%だった場合には「30坪×60%=18」となり、18坪の家が建てられることになります。
30坪で建てる家の間取りや広さをイメージしよう
30坪といってもどの程度の広さかイメージしにくいでしょう。
30坪は約99平米で、1坪畳2枚分なので畳にすると60枚分程度です。土地いっぱいに建物が建てられるわけではないため、ここでは建ぺい率(建蔽率)が60%で、建物に使える面積が18坪と想定します。
18坪は約60平米で、畳で表すと約36枚分になります。
建築面積が18坪までの場合、総2階建てにして延床面積36坪とした場合、間取りは3LDKというケースが多いと言われています。1階にLDKとトイレ・バスなどの水回り、2階に6畳程度の部屋が3つといったイメージで、3~4人家族に向いています。
二階建てと平家、どっちがいい?

先述した通り、家には総二階建て・半平家・平家などのタイプがあります。それぞれに特徴やメリットなどは異なるため、あらかじめ理解しておくと良いでしょう。
ここでは、各種類の特徴やメリット、注意点などを解説します。
総二階
総二階建てとは、1階部分と2階部分の面積が同じ住宅のことです。
1階と2階が同じ面積のため、床面積の住宅を建てる場合、土地面積が少なくて済むというメリットがあります。
シンプルな形なので、建築コストの節約や工期の短縮などが可能です。凹凸のない形状で断熱性能が高い、バランスの良い形で耐震性に優れていることも魅力です。2階部分が奥まらない形なので、道路斜線などの高さに関する法的な規制を受けやすくなります。
そのため、高さ制限などを考慮しながら土地を選ばなければいけません。凹凸がなく見た目が単調になりがちなので、デザインには工夫が必要です。
半平家
半平家は「部分2階」とも呼ばれます。
1階部分よりも2階部分の面積が小さいことが特徴です。総二階建てとは異なり、2階部分が奥まった形になるため、高さ制限などの法的な規制を受けにくくなっています。
1階だけでは部屋数が足りない、プライバシーにも配慮できる間取りにしたい場合に向いています。同じ土地の広さで家を建てる場合、総二階建てと比べると床面積は小さくなるので注意しましょう。
平家
平家は、1階建ての住宅を指します。
平家の魅力は、2階がないためフラットで、移動が楽なことです。バリアフリー構造にもしやすく、小さな子どもがいたり高齢者が暮らしたりする場合には、段差のないフラットな住宅は安心感があります。
平家は2階部分がないため総二階建てや半平家よりも広い土地が必要です。狭い土地であっても建てることは可能ですが、狭さや窮屈さを感じやすいケースが多いようです。
隣家や道路との距離が近いなど、場所によっては日当たりや風通しが悪くなる可能性もあります。
30坪で建てる家の相場は?
家を建てる際の相場は、全国でいうと1坪あたり86.3万円、30坪の家の場合、約2,600万円と算出できます。関東圏(東京・茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・神奈川)の平均で言えば坪単価は1坪あたり88.86万円、30坪の家は2,665万円ほどと、全国平均よりは高くなります。
しかし、建築費は大手ハウスメーカーと工務店によっても異なります。基本的には、ハウスメーカーよりも工務店の方が建築費用を抑えられる傾向にありますが、土地の場所や設備、建築資材などのグレードによっても異なります。二階建てよりも平家の方が坪単価は高くなる傾向にあります。
30坪の家の間取り事例
実際に30坪でどのような家が建てられるのか、間取り事例を紹介します。
インテリアで遊ぶおもちゃ箱のようなお家
まずは、間取り2LDK+Sの住宅です。Sとはサービスルームのことで、納戸のようなものです。サービスルームは収納として使うことで、収納家具を減らすことができ部屋を広々と使えます。
バスルームを2階に設置してLDKを広く取ることで、開放感のある室内を演出しています。吹き抜けを利用して家全体の一体化を高めていることもポイントです。
木漏れ日の家
次は、間取り2DK+3LDKの二世帯住宅です。
2階建てではなく3階建てにすることで、7人家族の2世帯住宅でも窮屈さのない快適な空間を実現。採光用の窓を多く設置することで、どこにいても優しい木漏れ日があふれる明るい家となっています。
敷地を有効活用するために、ビルトインガレージにしていることもポイントです。これにより、車2台を置くスペースができるだけでなく、雨の日のお出かけや買い物などもしやすくなっています。
開放感の家
印象的なボックスの外観の家は3LDKの間取り。
23.2帖と大胆にリビングの空間を取っているため、広々としていてゆったりと過ごすことができます。さらに2.5メートルほどの大きな窓を2つ並べることで、明るく開放感のある空間を作り出しています。
2階ホールから直接アクセスできるバルコニーは、洗濯にも家族のくつろぎスペースにも一役買ってくれる貴重な存在です。
友達のような関係でいられる家族の家づくり

「予算内で作る贅沢空間」をコンセプトにした住宅もあります。
間取りは3LDKで、大きな特徴は21畳の広々としたLDKです。家族がゆったりとした時間を過ごせる広々空間には、回遊性の高いアイランドキッチンが設置されています。
これにより開放感が高まるだけでなく、機能性や生活動線も確保し生活しやすい空間を実現。2階には3つの部屋と大きめのホールがあり、さまざまな用途に利用可能です。
露天風呂付きのウッドデッキスペースもあり、家の中にいながらにして非日常的な空間が楽しめる魅力あふれる間取りです。
太陽と暮らす家

「小さく建てて広く住む」をコンセプトにした家は、1階・2階それぞれ約13坪というスペースながら、窮屈さのないリラックスできる空間が魅力です。
家族が長く過ごすリビングを2階に設けており、風が心地よく通り抜けます。
2階にリビングがあることで人目を気にする必要がなく、カーテンや窓を大きく開放して太陽の光を十分に取り込めることもポイントです。
家を広く使う・見せるポイントは?

限られた家のスペースを広く見せ、効率的に活用するためには、以下で紹介するポイントを押さえましょう。
思い切って広い部屋を設ける
部屋数を増やしてしまうと壁が増えるため、どうしても圧迫感や窮屈な印象を与えてしまいます。
その点、一部屋を大きくすれば余計な壁がなくなるため、開放感のある空間になります。特に、リビングなどの家族が集まる空間は大きく取ると効果的です。
吹き抜けを利用する
吹き抜けがあることで部屋全体に立体感が生まれ、空間が広がって見えるため広々とした印象になります。
空間が壁で閉じられているとどうしても窮屈さを感じてしまうため、視線や空気を通すために吹き抜けを利用すると良いでしょう。
天井を高くする
土地の広さが決まっている場合、横に広げることは難しいですが、縦に空間を広げることは可能です。天井を高くすることで圧迫感が軽減し、ゆったりとした空間を演出できます。
水まわりを一か所に集める
水まわりを一か所に集めることで、広く見せるだけでなく使い勝手もよくなります。生活動線が短くなり、家事効率がアップします。
収納スペースを工夫して家具を減らす
収納スペースの工夫も欠かせません。
収納家具を増やすと、物理的にスペースも狭くなりますし、視覚的にも圧迫感が生まれます。そのため、サービスルームなどの収納スペースを作る、備え付けの収納スペースで見せる収納をするなど工夫しましょう。
スキップフロアを活用
スキップフロアとは、壁ではなく床の高さをずらしたり段差を作ったりして、空間を広く見せる方法です。
段差を利用することで、奥行きが生まれ実際の面積以上の広がりが感じられます。
30坪にこだわりを詰め込める工務店・ハウスメーカーを探そう

30坪の土地で家を建てる際、土地いっぱいに建物を建てることはできません。それぞれの土地は地域ごとに建ぺい率(建蔽率)や容積率などの法的制限が定められており、例えば、建ぺい率(建蔽率)に応じて土地に対する建物の割合が決まっています。建ぺい率(建蔽率)は土地の用途や自治体によって異なるため、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。
あまり広くない住宅であっても、コツを押さえることで広く使えます。例えば、大きな部屋を設ける、吹き抜けを利用したり天井を高くしたりして開放感を演出する、収納スペースを工夫するといったことを意識しましょう。
満足のいく家を建てるためには、依頼者の視点に寄り添いプロの家づくりを行う工務店を見つけることが重要です。
一般的な建売住宅の場合、所定の面積の土地に家屋があらかじめセッティングされた、いわゆる「セット販売」状態となっています。当然法的に認可された最大限の建物面積を活かす設計が採用され、結果各々は異なる建物ながらも、ズラリと並んだ姿が酷似している、私達が良く知るところの風景となっています。
もちろん購入希望者の殆どが、より広い室内空間と多い部屋数を希望されるため、こうしたニーズに応える間取りが採用されるのも建売住宅に共通する特徴です。土地面積が狭くなれば当然、上に積み上げざるを得ず、1階は車庫と玄関と風呂場、2階以上が居住空間という設計が、とりわけ区画整理から新たに建てられた住宅物件に多く採用されています。
ですが、一戸建て住宅の購入を希望される全ての方々が、こうした設計のマイホームを望んでいるとは限りません。注文住宅が根強い人気を集め続ける理由の1つがここに存在しており、定められた土地面積、例えば30坪という条件内のキャンバス上に、マイホームという三次元の作品を自由に描くのもまた、新居入手スタイルに違いありません。
こうしたより自分達の希望を具現化するに際しては、確かな実績を有する専門業者との共同作業が欠かせません。十分に意思疎通を重ねる中、与えられた条件内で最高の作品を完成させる過程もまた醍醐味に他なりません。
これまで既存の建売住宅情報ばかりに情報収集の目を向けていた方も「自分達も設計に加わる」といった選択肢を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
土地面積から構築する理想のマイホーム

街を移動中、建設工事中の防音その他の目的で覆われた工事現場に掲げられた「注文住宅」の四文字が視界に飛び込んで来る風景はよく見かけることでしょう。依頼主のこだわりをより細かい部分に三次元化出来るこの新築物件は、完成した家屋を家族の現在から未来、すなわち次世代へのバトンタッチも視野に入れた「終の住処」でもあります。
こうした住宅は、完成時に個性的なフォルムで私達の目を楽しませてくれるのみならず、既存の建売住宅とは一味も二味も違う、個性的かつ斬新な内装が印象的な、間違いなく「世界に1つだけの家屋」として、その存在感は抜群です。
何より既存の建売住宅が、不特定多数の家族のストライクゾーンにマッチすべく、極めてベーシックかつ無難な設計に基づき建築されています。平均的な家族が所有する自家用車の駐車スペース、子供部屋の確保、平均的なシステムキッチンなど、確実に売却できることを着地点とする住宅物件という点で共通しています。
こうした物件は結果、実際には全てのご家族毎に異なるライフスタイルに対し、細かい部分でのズレが結果生じてしまうのが、背中合わせの現実として避けられません。運転しないため車を持っていない、必要があれば外部で駐車場を確保してでも居住空間をより広く確保したい方々にとっては、例えば土地面積30坪の住宅の1階大半が駐車スペースという設計は、間違いなく無駄な空間となってしまいます。決して安価ではない不動産という財産の購入だからこそ、注文住宅のニーズが衰えを見せぬ理由の1つとして考えられます。
発注に際しての注意点

自分達の理想の具現化が大きな魅力である注文住宅ですが、建築設計に関し、依頼者は必ずしも専門知識に長けているとは限らない素人だからこそ、施工業者との打ち合わせに際し、十分に注意するべきポイントがたくさん存在しています。ここでは特にその注意するべきポイントについて紹介します。
注文住宅の細部の仕様を決定する際には、豊富な見本画像や資料が準備されており、それらを組み合わせる形で完成図をイメージする作業過程を踏む流れとなります。当然、細部にこだわればそれだけ見積もり価格もアップするのが現実です。単純に投資額をアップすればより理想的な新居での新生活が現実味を増しますが、その後の返済が長期的な経済的負担としてのし掛かってしまっては本末転倒です。返済計画に関してもリスクを最大限回避しつつ慎重に見極めることも大切なのです。
こうしたライフプランを含めたアドバイスに関しても、業者の専門担当者に細かく相談される事をお薦めします。
またデザイン面以外にも、建物としての強度、さらには例えば土地面積30坪に対して建築が認められる建物の規模に関する法的な制限など、全ての希望の実践が不可能となる展開も十分想定されます。特に強度面に関する諸条件のクリアは新築に際しての絶対条件です。十分に説明を受け、希望が通らない場合は、その理由を正しく理解納得した上で、細やかな軌道修正を受け入れる姿勢が欠かせないのもまた、注文住宅建設に際し踏まえておくべきポイントです。
十分なコミュニケーションを通じ、業者側と依頼者の相互信頼関係を構築して、最高の夢の新居を入手する事が大切です。
間取りの事例で紹介したものはすべて北辰工務店で施工した家です。一生に一度の家づくりを、依頼者の気持ちに寄り添い、細部にまでこだわり抜きます。地域密着主義を掲げ、その土地にあった住宅配置や設計を提案できるだけでなく、アフターフォローも充実しています。質の高い大工・職人を抱えており、上質な住宅を作り上げています。
これから家を建てようと検討している方は、ぜひ北辰工務店に一度相談してみてください。