リビング畳のメリットとデメリットは?置き畳の便利さも解説!

マンションや戸建て住宅では、すべてフローリングや絨毯で、和室がないケースも増えています。しかし、和室が欲しい、畳のスペースを作りたいと考えている人も少なくありません。その場合、リビングの一角に畳コーナーを作るのも1つの方法です。
この記事では、リビング畳のメリットやデメリットについて詳しく解説します。また、リビング畳に便利な置き畳の概要や、リビングに置き畳を設置する際の注意点なども紹介いたします。ぜひ参考にしてください。
リビング畳のメリットとデメリットとは?

リビング畳とは、リビングに畳のスペースを取り入れることを指します。和室を設けないマンションや住宅が一般的になっていますが、畳を取り入れたい、気軽に和室気分を感じたいなどの理由から、畳を取り入れる家庭も増えています。リビングに畳を取り入れることで、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
ここでは、リビング畳のメリットとデメリットについて詳しく解説します。
メリット
リビング畳のメリットとしては、防音や吸音が期待できることが挙げられます。畳には、音を吸収したり音の伝わりを防いだりといった効果があります。特に、子どもがいる場合、走りまわったり大きな声を出したりすることもあるでしょう。畳なら足音や声をある程度吸収できるため、フローリングよりも生活音が気になりにくくなります。
また、畳はフローリングと比べて柔らかいことも特徴の1つです。子どもが走りまわって転んでしまった、高齢の祖父母がつまずいてしまったという場合でも、ケガをしにくくなります。
調湿効果や保温効果があることも畳のメリットです。湿気の多い時期には吸湿し、乾燥している時期には放湿できるため、湿度を保ちやすくなります。保温効果によって床からの底冷えも防げるでしょう。
デメリット
畳は、屋内で犬や猫などのペットを飼っている家庭にはあまり向いていません。畳は、湿気だけでなく臭いを吸収しやすいという特徴があります。そのため、ペットを飼っている場合、どうしてもペットの臭いが畳につきやすくなってしまいます。臭いだけでなくキズが付くケースも考えられるでしょう。屋内でペットを放し飼いしている場合、いたずらをされて畳にキズがつくケースも珍しくありません。
リビング畳を床面に対して高さを出す「小上がりタイプ」にした場合は、バリアフリーに対応できなくなります。分譲マンションや戸建てなど、長く住む場合には老後のことも考えなければいけません。小上がりタイプは高さがあるため、高齢になるにつれて使い勝手が悪くなる可能性があります。
リビング畳には置き畳が便利
リビングに畳を設置したいのなら、通常の和室に設置するような畳ではなく「置き畳」が便利です。しかし、置き畳という名前に聞き馴染みがない、名前は知っていても詳しく知らない人も多いでしょう。
ここでは、リビング畳に向いている「置き畳」についてご紹介します。置き畳の概要だけでなく、なぜリビングには置き畳が向いているのかについても解説しますので、リビングに和室を作りたいと思っている人は参考にしてください。
置き畳とは?
置き畳とは、その名のとおり置いて使うタイプの畳です。「ユニット畳」や「システム畳」と呼ばれることもあります。通常の和室に設置する畳は一畳ごとに独立しており、部屋の広さに応じて複数枚組み合わせて畳を敷きます。また、畳の設置には施工が必要になるため、自分で畳を設置することは難しいでしょう。
しかし、置き畳の場合には設置するときに施工を必要としません。基本的には、リビングに置くだけで設置できるため、気軽に畳のある生活を楽しめます。また、一般的な畳の半分程度のサイズになっており、設置スペースに合わせて自由に組み合わせられるのも特徴の1つです。リビングの一部のみに畳を敷く、絨毯のように使うなど、シーンに応じた使い方ができます。
通常の畳よりも薄いことも置き畳の大きな特徴です。置き畳の種類にもよりますが、13mm程度の厚さのものが主流となっています。薄型で軽量のため扱いやすく、リビングに置いても邪魔になりにくいでしょう。
リビングの和室づくりに置き畳がおすすめの理由とは?
リビングに和室を作りたいのなら、置き畳がおすすめです。まず、置き畳には一般的に天然い草ではなく、和紙や樹脂などで作られた「畳おもて」が使われています。和紙などで作られた畳おもては、ダニやカビなどの発生が天然い草よりも抑えられるため、扱いやすいです。また、日焼けによる色あせや変色も少なく鮮やかな状態を保てるため、来客などを迎えるリビングに置くのにもぴったりです。
置き畳がおすすめの理由はこれだけではありません。設置が簡単なこともおすすめポイントの1つです。置き畳は置くだけでいいので、設置が非常に簡単です。必要ないときには撤去して一カ所にまとめていくこともできるため、シーンに応じて使いやすくなっています。
置き畳は通常の畳よりも、厚さが薄く段差が少ないのもメリットです。置き畳の種類にもよりますが、厚さは15mm程度のものが多くなっており、設置してもつまずきにくいでしょう。小さな子どもやお年寄りと一緒に暮らしている場合でも安心感があります。また、薄めなのでリビングに設置しても圧迫感を感じにくいのもメリットです。
デザインも豊富にあるため、既存のインテリアにも合わせやすくなっています。色や柄、サイズや縁あり縁なしと、バリエーションが豊かで自分好みの置き畳を見つけやすく、理想通りの空間が作れるでしょう。
通常の和室よりもリーズナブルに設置できることも利点です。置き畳は施工が必要ありませんし、ユニットごとに必要な分だけ購入できるので、費用を抑えやすくなっています。
リビングに置き畳を置く際の注意点とは?

リビングに設置する場合には、設置が簡単でインテリアにも合わせやすい置き畳がおすすめです。しかし、置き畳をリビングに設置する場合には注意したいポイントもあります。注意点として挙げられるのは、「床との相性をチェックする」「掃除のしやすさを確認する」「換気を定期的に行う」の3つです。
この3つのポイントを考慮せずに置き畳を選んだり、設置したりしてしまうと、思わぬトラブルに発展するケースもあるため注意しましょう。以下では、リビングに置き畳を置く際の3つの注意点について、詳しく解説します。
チェックポイントや注意点をしっかりと理解して自分の家にあった置き畳を選び、適切に設置しましょう。
床との相性をチェック
置き畳を設置する際には、必ずリビングの床との相性をチェックしましょう。一般的には、フローリングを使用しているケースが多いでしょう。しかし、フローリングと一口にいっても使われている床材は、各住居によって異なります。
置き畳の裏には滑り止めがついていて、置き畳がずれないようになっています。しかし、床材との相性が悪いと、滑り止めが機能しない場合があるため注意しましょう。滑り止めが機能しないと、少しの衝撃でずれてしまったり、走った際に置き畳がずれて転んでしまったりと、リスクが高まります。
例えば、凸凹している床や複合フローリングなどは、置き畳の設置には向いていません。また、床材によってはキズつきやすい場合もあります。無垢フローリングの場合、置き畳の角が擦れやすいため、キズが付く可能性があります。置き畳を購入・設置する場合には、あらかじめ自分の家の床材の種類、置き畳との相性を確認しておきましょう。
掃除がしやすいか
掃除のしやすさについても、チェックが必要です。フローリングと置き畳の間には、ゴミが溜まりやすいです。ゴミが溜まった状態だと、置き畳の滑り止めの効果が弱くなってしまい、置き畳がずれやすくなるので注意しましょう。また、床にキズがつく可能性も高まります。
置き畳は撤去しやすいため、掃除の際も扱いやすいです。長期間敷きっぱなしにしていると、フローリングが傷付いたり変色したりする可能性があるため、1週間に1回程度は置き畳を撤去して、フローリングとの間に溜まったゴミを掃除し、換気します。
自動で掃除をする「お掃除ロボット」を使っている場合は、注意が必要です。通常の畳よりも薄いとはいえ、置き畳を設置すれば多少の段差ができます。段差に弱いタイプのお掃除ロボットだと行き来できずに、十分に掃除できない場合もあります。
置き畳は、掃除機をかけるか雑巾で乾拭きするなど、定期的なメンテナンスが必要です。掃除機をかける際には、畳の目に沿ってブラシ回転機能はオフにしましょう。乾拭きも畳の目に沿って行い、1ヶ月に1回程度は硬く絞った雑巾で表面を拭き取ります。
換気を定期的に行う
置き畳を設置する際には、定期的な換気も欠かせません。畳には調湿効果があり、湿気を吸収しやすいという特徴があります。そのため、換気をせずにいると湿気がこもりやすくなってしまうので注意が必要です。湿気がこもれば置き畳にもカビやダニが発生しやすくなって、不衛生な状況になります。
特に、マンションなどは気密性と断熱性が高いため、湿気がこもりやすいです。閉め切ったままにしていると、湿気で置き畳にカビやダニが発生したり、傷みやすくなったりするので注意しましょう。また、梅雨時期や洗濯物を部屋干ししている場合なども、湿気がこもりやすいです。
置き畳を衛生的な状態に保つためには、湿気対策が重要です。天気の良い日にリビングの換気を行うだけでなく、置き畳を定期的に陰干しするのもよいでしょう。置き畳は簡単に持ち運びできるので、陰干しもしやすいです。梅雨時期などで天気が悪い日が続くようなら、除湿器やエアコンの除湿機能を使っても構いません。
まとめ

リビング畳では、防音や吸音効果が期待できます。子どもが走りまわったり大きな声を出したりしても、音をある程度吸収してくれるため、マンションなどで生活している場合にもよいでしょう。また、フローリングよりも柔らかく転んでもケガをしにくい、リラックス効果や殺菌・抗菌効果が期待できるなど、さまざまなメリットがあります。
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