ストリップ階段とは?魅力の家づくりのポイントを解説
近年はおしゃれな家づくりのためにストリップ階段を設ける家が増えてきています。一般的な階段に比べて見栄えがいいのはもちろん、部屋を広く見せられる、風通しが良くなるなど、さまざまなメリットがあり、実用性にも長けているところが特徴です。
デザインのバリエーションも豊富なので、家の雰囲気やコンセプトなどに合ったストリップ階段を設ければ、より理想に近い家づくりを実現できます。
ただ、これまでストリップ階段のある家に住んだことがない人は、「そもそもストリップ階段ってどんなもの?」「どのくらいの費用がかかるの?」など、疑問や不安を感じることも多いでしょう。
そこで今回は、ストリップ階段の概要やメリット、間取りのポイントや、気になる値段相場などについて解説します。
ストリップ階段は踏み板と骨組みだけで構成された階段のこと
ストリップ階段とは、足を載せる踏み板と、その踏み板を支える骨組みだけで造られている階段のことで、別名「スケルトン階段」「シースルー階段」「オープン階段」などと呼ばれています。
一般的な階段に比べると、両側に壁がない、蹴込板(踏み板と踏み板の間につける垂直の板)が付いていない、といった違いがあります。
また、一般的な階段は木製がほとんどですが、ストリップ階段は木だけでなく、スチールやアルミなどの金属を用いることが多いのも特徴のひとつです。
取り付ける場所は自由ですが、インテリアの一環としてリビングに設けるパターンが多く見受けられます。
ストリップ階段のメリット

マイホームにストリップ階段を設けると、以下のようなメリットがあります。
1. スタイリッシュな家になる
ストリップ階段が人気を集めている理由は、見た目がとてもおしゃれなところです。一般的な階段は両側が壁に囲まれているため、人目につきにくく、あくまで「階上にあがるための手段」という意味合いが強い傾向にあります。
一方、ストリップ階段は踏み板と骨組みだけという単純な構造でありながら、スタイリッシュな外観をしているため、おしゃれなインテリアの役割も果たします。
構造がシンプルなぶん、自由にデザインしやすいところも特徴で、たとえば木で統一した家に、あえてスチール製のストリップ階段を設ければ、魅力的なワンポイントアクセントになるでしょう。
2. 部屋を広く見せられる
一般的な階段は両側に壁を設けるため、そのぶん部屋が狭くなり、圧迫感を感じやすくなります。ストリップ階段ならリビングの一画に壁なしで設置できるので、広いお部屋に見せることができます。
特に狭小住宅の場合、階段のために壁を設けると隣接する部屋の面積が狭くなってしまいますので、ストリップ階段で空間を有効活用した方が居住面積にゆとりを持たせられます。
3. 明るい空間を演出できる
壁や蹴込み板のないストリップ階段は、両脇や踏み板と踏み板の間がシースルーになっているため、窓からの採光を遮る心配がありません。
吹き抜けリビングや天窓、高窓のある家との相性が良く、日当たりがあまり良くない家でも、上からの光をたっぷり取り込むことができます。
4. 通気性が良くなる
踏み板と骨組みだけのストリップ階段はすき間が多いため、空気の流れが滞りにくいのも大きな特徴です。
家の通気性が良くなると、夏は自然風で涼しく過ごせますし、室内の湿気を効率よく排出できるので、カビ対策にもなります。
ストリップ階段を造るときの間取りのポイント

ストリップ階段を使って、おしゃれで快適な家づくりを実現したいのなら、間取りに配慮することが大切です。ここでは、ストリップ階段を造るにあたって押さえておきたい間取りのポイントを3つご紹介します。
1. 生活動線を考える
ストリップ階段をリビングなどの部屋の一画に設ける場合は、生活動線を考えて位置を決めることが大切です。たとえば、人が行き来しやすいリビングの真ん中にストリップ階段を設けると、いちいち階段を回り込んで移動しなければならないため、ストレスを感じやすくなります。
また、スカートを履いてストリップ階段を上り下りすると、階下からスカートの中が見えてしまう可能性がありますので、人が集まりやすい場所にストリップ階段を設けるのは避けた方が無難です。
2. 安全性に配慮した設計にする
ストリップ階段は壁や蹴込み板がないため、一般的な階段に比べると上り下りの際の転落リスクが高くなります。特に小さなお子さんや、足腰の弱い高齢者がいる家庭では、デザインよりも安全性に配慮した造りにすることが大切です。
後付けネットは子供が成長してから取り外すこともできますので、ゆくゆくはおしゃれな外観を取り戻せます。
3. 防音対策はしっかりとする
ストリップ階段は音を遮る壁が存在しないため、階下または階上の声・音が漏れやすい傾向にあります。そのため、ストリップ階段を設計するときは、テレビや子ども部屋、浴室などの近くは避けた方がよいでしょう。
部屋とストリップ階段の間にアクリル製のパーテーションなどを立てておけば、おしゃれな外観や明るさを損なうことなく防音対策できます。
ストリップ階段の値段相場
ストリップ階段はデザイン性や安全性にこだわる必要があるぶん、一般的な階段よりも値段は高くなりがちです。実際の値段は、使用する建材やデザインなどにもよりますが、安い場合は30~40万円程度、高い場合は100万円以上するケースもあります。
スチール材などを使用すれば施工費を安く抑えることができますが、無理にコストを下げようとすると安全性が低下するおそれがあるので要注意です。
ストリップ階段は設計やデザインの自由度が高いので、リフォーム会社や工務店と相談し、予算やニーズに合ったストリップ階段を造りましょう。
おしゃれなストリップ階段の事例2選
ストリップ階段は設計の自由度が高いぶん、どんなデザインにしようか悩んでしまいがちです。後から造り直そうとすると、それなりの手間と費用がかかりますので、完成してから後悔することのないよう、実際の事例を参考にして理想のストリップ階段を設計しましょう。ここでは、埼玉・千葉・東京を中心とした注文住宅づくりを承っている北辰工務店が手がけた、思わず真似したくなるようなおしゃれなストリップ階段の事例を2つご紹介します。
事例1.スタイリッシュな鉄骨階段がアクセントの和モダンな家
格子柄の引き戸玄関や、小上がりの和室など、和の雰囲気を漂わせる一方、吹き抜けリビングと鉄骨製のストリップ階段で洋の雰囲気も感じられる和モダンの家に仕上がっています。
骨組みには黒い鉄骨を使っている一方、踏み板には木を使っているところも和洋折衷ならではの魅力が感じられます。
<施工実例> 鉄骨階段が目を惹く高級感のある家
事例2.陽光がたっぷり降り注ぐ木製ストリップ階段のある家
天井からカウンター、2階に至るまで、すべて無垢材で統一された家は、ストリップ階段にもぬくもりのある無垢材を使用しています。
階段の部分だけ吹き抜けになっており、天井からの陽光がたっぷり降り注ぐため、いつも明るいリビングをキープすることができます。
壁のない方には木製の頑丈な手すりを造り付けているため、小さなお子さんがいても安心です。
<施工実例> 木を感じる、遊び心のある家
北辰工務店では、ストリップ階段を含めて完全自由設計ができる注文住宅を、お求めやすい値段で提供しております。お客様のご希望や予算に合わせて、設計の段階からアフターメンテナンスまで、しっかり対応・サポートさせていただきますので、おしゃれですてきなストリップ階段のある家の新築をお考えの方は、ぜひ北辰工務店にご相談ください。