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住宅コラム

三階建ても家事導線を考えて設計するのがお勧め

三階建ても家事導線を考えて設計するのがお勧め

家は見た目の良さや広さなどももちろん大切なことですが、他にも吟味しておきたいことがあります。それは、「家事導線」についてです。

これは、家事をする時に人が移動する経路です。一般的に、この経路がスムーズであれば家事がしやすいこととなります。家事がしやすいと使いやすい家、つまり生活しやすい楽な家ということです。家族が多い方は、特に家事にかける時間が多くなる傾向があります。また、お子さんがいるご家庭も、家事にかかる労力が多くなる傾向があります。ですから、いかに家事が簡単に楽にできるかが大きなポイントとなります。

これによって日々の暮らしが快適にもストレスにもなりますのでとても大切なのです。

三階建てのお宅の場合、一階にガレージを作る方も多いです。一階部分にガレージを作るメリットは少なくありません。

一つは、買い物をしてきた時に遠回りせずにすぐに自宅の中に運ぶことができることが挙げられます。特に、天気が悪い日などはとても助かるものです。
また、安売りの際にたくさん食材を買ってきた時なども、楽にキッチンまで運ぶことができて便利です。他にも、駐車場を他に確保する必要がありませんので経済的とも言えるかもしれません。また、大切な車を直射日光や雨風にあてることもありませんので、車が傷みにくいといった良さもあります。

もちろん、一階部分はガレージだけしか造れないわけではありません。ガレージの他に、収納部屋を造ることもできますし、バスルームなどを設置することもできます。また、車などを所有していない方は、一般的なご家庭のようにリビングを造ったりお客様をお迎えする洋室や和室にすることもできます。

三階建ての場合家事導線を考えたい場所

一般的なご家庭の場合、家事は大きく分けて3種類あると言えます。

一つは、お料理です。
お料理しやすく片付け安いか否かということ、それは、キッチンの造りにもポイントがあるのですが、導線も大きく影響してきます。出来上がったお料理をテーブルに出したり、食べた食器を片づけたりするのが楽になるように、経路は工夫してみてください。また、この部分に歩くのが邪魔になるような収納を設置したり大きなものを置いたりするのは避ける方が良いでしょう。ちょっとしたことかもしれませんが、基本的にお料理は毎日三回あることですから、侮れません。

また、お洗濯も毎日する方がほとんどです。
汚れたものを仕分けして洗い、干してから畳むまでの作業は、なかなか大変なものです。この作業をいかにスムーズに進めることができるかがポイントです。また、作業する際にできるだけ歩く長さが短い方がやはり楽です。若いうちは楽にできていても、年齢と共に感じ方が変わってくることもありますので、そのことも考えながら設計してみてください。

他にも、掃除がしやすいことも挙げられます。
ただし、最近は充電式の掃除機などもあり、お料理や洗濯に比べれば、それほど気を付けることはないとも言えます。しかし、工夫しながら掃除しやすい間取りにすることはもちろん良いことです。

また、買い物をしてきた時にモノを家の中に運び入れたりしやすいことも、使いやすい家の条件と言えるかもしれません。特に、食材は買い物に行く頻度も高いですから、買ってきてからスムーズにキッチンに運ぶことができたり、冷蔵庫や収納場所に収納できたりするように工夫するのも大切な事です。

三階建ての場合家事導線は慎重に検討すること

三階建ての家のメリットはたくさんあります。しかしながら、場合によっては注意したいこともあります。それが家事導線です。

設計によっては、家事をする際に忙しく動き回らなければならなくなります。例えば、料理をするキッチンと洗濯をしたりそれを乾かしたりする場所がはなれていたりすると、慌ただしくなることもあります。様々な家事を一度に同時進行させたい方も多いですから、これらが1階、2階、3階と離れたところに設置すると、何度も階段を上り下りしなければならなくなります。ですから、そのあたりのことを考えて設計するのがポイントです。上手に設置することができれば、慌てることなく煮物をしながら洗濯機を回したり、洗濯物を干したりすることもできます。

また、家事をする時に子供たちのことを見られるような造りにすると、より安心して家事がしやすくなりお勧めです。

例えば、台所でお料理をしながらリビングで遊ぶ子供たちの姿を見るといった感じです。また、三階建ての場合はどうしても階段が多くなります。安全に暮らす為にも、階段部分は吟味して造ることをお勧めします。ステップの幅や奥行き、手すりの有無など、よく考えて選びようにしてみてください。

三階建てに限ったことではないのですが、家事がしやすいように、より少ない労力で終えることができるように工夫するのが住みやすい家造りのコツとも言えます。詳しいことは、ハウスメーカーのスタッフなどに聞きながら進めてください。もちろん、信頼できる良い業者選びも大切です。押し付けがましくなく、一緒に進められる業者であることもポイントです。