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住宅コラム
住宅の基礎知識
2023.07.01.Sat
三階建てと二階建てを比較してわかるメリットは
地価が高い場所にマイホームを建てるとき、さまざまな方法を考えていくことになります。横に広げることができないことから、縦に大きくするという方法も考えていくことになるでしょう。
そのひとつとして、二階建てにするのか、三階建てにするのかという選択が出てきます。
比較してもわかる通り、床面積を増大することができる方法であり、うまく活かせば魅力的な広さを作り出すことができます。ただし、大きくすればメリットがあるというわけではなく、それぞれにデメリットも存在します。しっかりと比較して、自分たちにとって有効な方を選ぶということが重要になってくるでしょう。
三階建てにすることによって、大きなメリットになってくるのが、敷地を活かすことができるという点でしょう。
床面積を広げて可能な限り大きくすることができます。狭小地でも縦に広げることができるため、大きな床面積を作り出せます。二階建てと比較しても1フロア分が広がるのは、大きな魅力です。
こうした判断をしていくためには、法律の影響をどこまで受けるのかということを事前に調査しておかなければいけません。それによって対応できることが判断でき、選択肢も広げていくことができますので、計画をしっかりさせるためにも調査を先行させることが大切です。特に建築士などに早めに相談することができれば、こうした対応を決めていくことができます。
将来ということも視野に
フロアを広げるということは、目的別に使うことができるということです。各階を使用用途に合わせて独立させることができることは、活用次第では大きなメリットとなって表れてくることでしょう。
例えば、1階は店舗にして、住居を上にするとなれば、二階建てと比較して三階建てはスペースを大きく作ることができるようになります。ガレージを作ったりするのも同様でしょう。
こうした使い方だけではなく、世帯ごとに分けてみるという使い方もあります。二世帯住宅のような使い方ができるようになりますが、人数のバランスを決めながら進めることができれば、有効な手段となっていくはずです。
こうしたライフスタイルをプランニングにいかしていけば、有効な空間にすることができます。
二階建てと比較して見えてくるのは、何も床面積が広いだけではありません。同時に壁の面積も増大させることができるようになります。
壁の面積が増えるということは、それだけ窓も取り付けることができるようになるということです。これまで日当たりが悪かったようなところでも、光を有効に取り入れることができるようになり、暖房効率をあげることが可能です。
ただし、周辺環境に大きく左右されることになるため、十分に調査して設計することが必要となってきます。特に日当たりが良すぎる場合には、壁の面積が大きくなることで、建物の温度上昇も高まることになるため、逆効果になるようなことも出てくるからです。
耐震性という面での差
比較してみると三階建てのほうが有効に見えてきますが、注意しておかなければいけないこともいろいろとあります。
1階が増える場合、階段の位置や存在をどうするのかということを考えなければいけません。1カ所増えることになるため、結構大きなスペースを取ることになるでしょう。スケルトンにしたりすることで、オープンで閉塞感を出さないようにするといった方法も選択肢に入れる場合もでてきます。
また、設計をした段階ではよくても、将来ということを考えると、うまくいかなくなるようなことも出てきます。階段を作っていたもののだんだんと年をとり、登っていくのがきつくなるということもあるでしょう。エレベーターを取り付けられるのか、それとも初めの段階からつけておくのか、これからのライフスタイルということも含めて考えておかなければいけません。
床面積が増大すると、マイホームの資産価値は大きくなっていきます。今現在は子供たちもいるものの、将来は売却して静かなところに暮らしたいといったときでも、床面積が大きいほうがいいでしょう。土地の環境や価値によっても変わってきますが、少しでも価値をあげておくことで将来のメリットにつながることもあります。
そして必ず考慮しなければいけない要因として、耐震性があげられます。
比較してみると、縦に大きくする方が耐震性は下がるということです。重心の位置が高くなり、建物が長細くなることで、揺れた時には大きな力がかかるようになっていきます。構造計算が義務づけられてくるようになるのは、こうした理由があるからです。
当然のことですが、信頼することができる施工業者に依頼することが重要になってきます。安心して任すことができるのであれば、こうした耐震性に関する不安も解消することができるでしょう。
安心して住むことのできるマイホームを建てるためにはさまざまなポイントがありますので、しっかりと対応できるところを探してみることが大切です。
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